環境への取り組み

東急バス・東急トランセは地球環境保全の重要性を認識し、事業活動を通じて省エネルギー・省資源・低公害対策を推進、自然環境への負荷低減に取り組んでいます。

グリーン経営認証

環境経営活動の一環として、2005年3月にすべての営業所で、また2011年3月には本社で交通エコロジー・モビリティ財団による「グリーン経営認証」を取得いたしました。
グリーン経営とは、国土交通省所管の外郭団体である同財団が認証機関となり、グリーン経営推進マニュアルに基づいて、エコドライブの推進や低公害車の導入、省エネルギー対策など一定のレベル以上の環境への取り組みを行っている運輸事業者(バス・タクシーなど)に対して、審査の上、認証・登録を行うものです。
このグリーン経営認証・登録は定期的な審査を実施して更新していくものなので、世代がかわっても継続・発展させていくためには、持続的な取り組みと全従業員への教育・指導が重要です。
これからも従業員一人ひとりが地球環境への配慮を忘れないバス会社でありたいと考えています。

グリーン経営推進マニュアルにおける認証評価項目の体系

グリーン経営認証 交通エコモ財団
  1. 1.環境保全のための仕組み・体制の整備
  2. 2.エコドライブの実施
  3. 3.低公害車の導入
  4. 4.自動車の点検・整備
  5. 5.廃棄物の適正処理およびリサイクルの推進
  6. 6.管理部門(事務所)における環境保全の推進

環境に配慮したバス車両

点検整備時にバスの排気ガス中に含まれる黒煙などの量を減らすように努めているほか、さまざまな方式の低公害車を導入しています。

再生制御式DPF

高性能酸化触媒と、PM捕集力に優れるセラミックフィルターで構成された、再生制御式DPF。手動再生の頻度を極力抑え、高い実用性を確保。また、PM堆積量や再生状態などはメーターパネルで確認できます。

再生制御式DPF情報表示(IVIS)

DPF内に溜まるPMの堆積量レベルを目盛りで表示します。

PMが一定量を超えると、DPFの自動再生が行われ、開始を通知します。

排気後処理装置(尿素SCR)

「排気後処理装置(尿素SCR)」は、添加ノズルより無害なAdBlue (尿素水)をマフラー内へ噴射し、排気の熱による加水分解から生成されたアンモニアを還元剤として、SCR触媒でNOxを分解、無害化するシステム。燃費を悪化させることなく、NOxの大幅な低減が可能です。

ハイブリッドバス

当社で導入しているハイブリッドバスは搭載している複数の動力源(エンジン及びモーター)を車輪の駆動に使用する方式を採用しています。低速時はエンジン出力をモーターがアシストしてトランスミッションを介し車輪の駆動も行います。減速時は回生ブレーキにより発電された電気エネルギーが走行用として使用されます。
発進時や急加速時など、エンジンが苦手とする熱効率が悪く有害排出物の多い範囲をモーターに受け持たせるといった両者の「いいとこどり」をしている車両です。

環境に配慮した燃料

窒素酸化物とともに酸性雨の原因物質として知られる硫黄酸化物をつくる硫黄分を減少させる軽油を導入。低硫黄軽油とは含有硫黄分が通常軽油(硫黄分500ppm)の10分の1(50ppm)以下の軽油のことで、硫黄酸化物(SOx)と可溶性有機物(SOF分)の生成量の減少に効果があります。
また、PMとNOxの大幅削減を同時に達成して、2005年(新長期)排出ガス規制をクリアさせるため一部の車両に「超高圧燃料噴射」+「尿素SCRシステム」を組み合わせたディーゼルエンジンを採用しています。超高圧燃料噴射は、燃料噴射圧力を高圧化すると燃料が微細化して空気との混合が促進、完全燃焼化することでPMの発生を抑えることができます。
尿素SCRシステムは、尿素水(AdBlue)が排気管内でアンモニアと二酸化炭素に分解され、次いでアンモニアが窒素化合物と化学反応し、水と窒素に分解されます。
(2012年9月末で188両)