東急バス 20周年記念誌
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 1998(平成10)年度には目黒以外の営業所に初めてノンステップバスが導入されたが,このグループから側面の上下に青色のワンポイントが加えられ,以後,この塗色がノンステップバスの標準色となった。 一方,ワンステップバスも1998年から採用され,こちらは﹁109﹂車に準じた塗り分けで現在も継続している。●最初の貸切バス(1953年) 1953(昭和28)年,貸切バスの運行開始に際してはアイボリーにライトグリーンのシックな塗色が採用された。側面は東急の頭文字である﹁T﹂を大きく図案化したアクセントが入った。また前面の明り取りや側面には﹁東急観光﹂の文字が入っていたが,1960年代中盤以降は﹁東京急行﹂に変更された。●ゴールデン・デラックス・バス登場(1967年) 1967(昭和42)年3月,日野RC100P型﹁デラックス・バス﹂7両が新しい塗色で登場した。 この塗色は,デラックスムードを高めるために金色で中心部を流し,これに赤帯を付け,窓周り,屋根,側面下部をホワイトグレーとしたもので,デラックス・バスのPR,イメージアップをねらったものであった。新塗色は﹁デラックス・バス﹂だけに使用され,同時期採用の﹁スタンダード・バス﹂は従来の塗色で採用されていたが,その後スタンダード・バスなども順次﹁ゴールデン・デラックス・バス﹂の塗色に変更されていった。●現在に続くマーキュリーカラーの登場(1985年) 1985(昭和60)年,当社としては初の本格的なサロンバスが導入され,新塗色が採用された。これらは“S.S.Mercury 109”と“S.S.Saloon 109”と名づけられ,アイボリー+青+赤+オレンジの塗色となった。その後,この塗色はマーキュリーシリーズのカラーとして1988(昭和63)年まで増備が続き,さらに﹁マーキュリー﹂の愛称が消えた後も観光バスの標準色となり,現在の東急トランセの貸切バスにまで引き継がれている。 なおマーキュリーシリーズ登場以前の白/赤/金の貸切車は,1990(平成2)年頃からマーキュリーカラーに統一されることになり,1992(平成4)年には姿を消した。なお乗合(深夜急行)に転用された車両には白/赤/金が1994(平成6)年まで見られた。 1988(昭和63)年から1998(平成10)年まで運行した都市間高速バスは﹁ミルキーウェイ=MILKY WAY﹂の愛称で,両側面とも左側が濃青,屋根は左側面に合わせた配色となっていた。1998年から運行開始した空港線の車両は,根強い人気があったミルキーウェイのデザインの青系を赤系にした色違いであるが,よく見ると空港線は左右の両側面と屋上が連続しているデザインとなっている。57右上:マーキュリーカラー.サロンバスが先鞭をつけた白/青/赤/オレンジ塗装.現行貸切車まで継続採用されている.三菱ふそうU‐MS729SA改右:夜行都市間高速バス﹁ミルキーウェイ﹂の銀/青系塗装.空港線車両はこの塗装をベースに青系を赤系に置き換えたもの.三菱ふそうKC‐MS822PA1998年度から採用されたノンステップバス専用塗装.﹁109﹂塗装を基本に側面上下の赤帯の間に青色が加えられた.2000年式三菱ふそうKC‐MP747K1967年から貸切車に採用された白/赤/金のゴールデン・デラックス・バス塗装.日野K‐RU638AA2. 貸切車3. 高速バス,空港線

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