東急バス 20周年記念誌
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2001~2011年の動きお客さまサービス〜ソフト面からのサービス向上 お客さまサービスの根本ともいえる接客は,東急トランセ設立以降は両社の連携により改善を進めてきたが,接客を含めたソフト面でのサービス改善策はこの10年で次のようなものがある。 東急トランセでは1998(平成10)年の設立当時から乗務員を﹁サービス・プロバイダー﹂という名称で,新しいバスサービスを追求し評価されていた。東急バスについても,2001(平成13)年11月の新人事制度導入時に乗務員を﹁サービス・クルー﹂とし,お客さまと第一線で接するサービス業としてふさわしい職名とした。 お客さま目線でのサービス向上に役立たせるために,外部添乗員による年間4回の全員添乗を実施していたが,2011(平成23)年4月からは内製化を実施し,事故防止を含めたより良いサービスを目指している。添乗結果は乗務員本人にフィードバックを行い,気付きに役立てている。感謝用語,カウントダウン装置の活用,降車応答,降車客案内,外マイク案内,などであり同業者からも評価を得ている。 東急沿線に住まわれ,当社をご利用のお客さまを対象にインターネット(WEBサイト)を利用したアンケート調査を2009(平成21)年12月から定期的に実施している。普段バスを利用していて気付かれたことを中心に,ハード・ソフト両面のサービスについて意見を頂戴している。結果については会議体で報告し,お客さまの期待に応えるよう取り組んでいる。 事故と苦情は表裏一体であり,一歩間違えば事故に直結する恐れもある。年間を通した苦情の上限目標値を定め,所属単位で目標達成のための取り組みを展開している。2009年2月からは毎月9・19・29日を﹁苦情ゼロの日﹂と定めて,お客さまから苦情をいただかないよう意識付けを図っている。﹁苦情を減らす﹂のではなく﹁お褒めの言葉をいただく﹂ことを願いつつ,お客さま一人ひとりに親身になった接客を心掛けている。 ベビーカーを利用のお客さまがバスを気軽に利用していただくため,2008(平成20)年3月20日からベビーカーを畳まずにご乗車できるように運用を改めた。 すでに鉄道ではこの運用で実施しており,バスはそのフィーダー線としてお客さまの利便性を向上するため,統一した乗車方法が急務であったことに加え,荷物を持ったお客さまの負担軽減につながっている。ウェブ41乗務員の胸章.東急トランセの職名﹁サービス・プロバイダー﹂(左)に続いて,東急バスでも2001年11月から﹁サービス・クルー﹂(右)の職名を採用したお客さま乗車支援の一環として,2008年3月からベビーカーは畳まずに乗車できるようになった.上:車内の案内広告,下:ベビーカー利用のお客さまはこの運用改正以降,増えている1. 乗務員の職名変更2. 添乗制度3. 市場調査(アンケート)の実施4. 苦情ゼロの日の設定5. ベビーカーのお客さまの乗車支援

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