東急バス 20周年記念誌
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れており,運用に不便であったが,第2車庫に事務所兼工場棟と車検工場が集約できた。また,今までお客さまに階段を使って3階まで来ていただいていた定期券売り場を,1階のエントランス部分に配置し利便性を向上させたほか,事務所執務スペースやサービス・クルーの休憩スペースの快適化,地球環境に配慮した屋上緑化など,多種多様な面での配慮を行っている。 2009(平成21)年10月20日に竣工,11月2日より運用開始した。 既存建物は解体され,従業員用の立体駐車場を設置してバス収容能力の向上を図った。2010(平成22)年3月に全工事を完了させ,荏原営業所より路線の受け入れを実施。荏原営業所建替え工事の着工を行った。 高津営業所は2002(平成14)3月に隣接地を取得し,既存事務所を増築して2007(平成19)年3月より㈱東急トランセへ運営委託を開始した。だが事務所棟と比較して工場棟は老朽化(建築後47年)が進んでおり,このリニューアルと車庫収容能力の向上を図るべく,2棟に分かれていた工場を1棟に建替える計画を進めた。それにより2009(平成21年)9月に,鉄骨造平屋建て一部2階建ての新工場と従業員用の立体駐車場が完成した。 建替えにあたっては,部品庫とタイヤ庫を最初に撤去した。部品庫はプレハブ小屋に移動したが,手作業での移動であり困難を極めた。タイヤ庫は12mコンテナを一時的に使った。空コンテナに入るようにタイヤラックを手作りで製作し,コンテナ内に電球を取り付け,薄暗く足場も悪い中,安全作業に気を使った日々であった。●車庫増設工事 虹が丘営業所の隣接車庫増設工事は,東京都市大学(旧武蔵工業大学)原子力研究所の敷地の一部を借用し,第1期工事として伐採,設計図作成,ボーリング調査に着手し,2007年度末までに終了した。 その後,役所との協議や調整などを随時進め,本工事となる第2期工事を2008年5月20日に着工した。第三車庫の奥は谷になっており,山から水が鉄砲水となって流れてくる恐れもあるため,車庫内に調整池を作り,車庫の側溝を通って排水することとした。洗車機に関しては第三車庫の隅に自走式洗車機を新設し,第二車庫の洗車機は撤去し自家用車の駐車スペースとした。車庫増設工事は2009年2月末に竣工した。●建物増築・改修工事竣工 路線再編計画の一環として,隣接の増設車庫を賃借することで,収用能力の大幅な拡大を図るとともに,運行路線の増大に伴う事務所,従業員施設が不足することから,既存事務所前に鉄骨造地上2階建ての新事務所を建築した。1階は営業所事務所と工場事務所,2階に事務員控室と会議室が設置され,2010年7月に完成した。●既存部改修工事 増築部へ事務所等が移転したのち,既存建物の内装改修工事が行われた。1階の旧事務所部分にサービス・クルー用ロッカー室が,2階の旧会議室部分に同控室が,それぞれ改修のうえ移転,食堂の増床,深夜仮眠室の増設・個室化,浴室へのシャワーブース設置,トイレの設備更新など,営業所が開設した1986(昭和61)年以来の全面的なリニューアルが行われた。2011年3月にすべての工事が完成した。27新旧目黒営業所.左上は1965年頃の旧事務所棟,上は2009年10月20日竣工の新事務所兼工場棟新旧高津工場.上は1976年当時で,左手が工場棟,右手が旧事務所棟.下は2009年9月完成の新工場棟虹が丘営業所に増築された新事務所棟.2010年7月に竣工した5. 高津営業所工場棟の建築6. 虹が丘営業所車庫増設と事務所棟の増築

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