東急バス 20周年記念誌
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2001~2011年の動き運輸安全マネジメント制度 公共交通機関におけるヒューマンエラーを原因とした事故が多発したことを受け,2006(平成18)年10月から運輸事業の安全の継続的な向上を目的とした﹁運輸安全マネジメント制度﹂が導入された。 当社ではこれを契機に従来の安全対策を見直し,経営トップから営業所まで全社一丸となった安全管理体制を構築するとともに,安全意識の浸透・安全風土の醸成を目的とする取り組みを充実させた。運輸安全マネジメントの取り組み状況については,年度ごとの見直しに加え,国土交通省による評価監査を受け改善を図ることで常にその向上に努めている。 運輸安全マネジメント制度の導入により﹁安全管理規程﹂の作成と,国土交通大臣への届け出が義務付けられた。安全管理体制における重要な要素はすべてこの規程に定めている。以下は2011(平成23)年度の例を示す。(1) 安全方針 安全確保に関する基本的な方針として定めるもので,従業員への周知を図るため本社・営業所での掲出,各種会議体での唱和,安全方針カードの配布などを行っている。◦安全はすべてに優先◦法令や規則を遵守◦推測に頼らず,必ず確認◦問題意識を持ち,変革に挑戦(2) 安全統括管理者 社長から選任された取締役が安全統括管理者となり,安全管理体制の確立・実施・維持といった安全確保に関する業務を統括する役割を担う。なお,安全統括管理者は国土交通大臣への届け出が義務付けられている。初 代 長山昭一郎(2006年10月1日~2009年6月23日)2代目 髙橋和夫(2009年6月24日~2010年3月31日)3代目 山岡芳行(2010年4月1日~)(3) 安全推進委員会 運輸安全マネジメントを推進させるために発足した組織で,社長や安全統括管理者などと現業従業員とのコミュニケーション,輸送の安全に関する内部監査,国土交通省による評価監査への対応等を主な業務としている。また﹁安全推進会議﹂を四半期ごとに開催し運輸安全マネジメントに関する情報を共有するとともに,取り組みのスパイラルアップを図っている。私たちは,安全な運行・車両を提供するとともに,お客さまの安全を最優先に行することにより,一致団結して輸送の安全を確保します。私たちは,輸送の安全に関する法令や規則を遵守し,厳正かつ忠実に職務を遂行します。私たちは,職務の実施にあたり,推測ではなく,常に輸送の安全に関する状況を確認し,情報は正確かつ迅速に伝えます。私たちは,常に輸送の安全の確保に向けた問題意識を持ち,安全におけるPDCAサイクルを徹底することにより,変革に挑戦します。17運輸安全マネジメントの代表的な取り組みから,役員講話.社長以下,役員が年に2回,各営業所を訪問し実施する代表的な取り組みから,意見交換会.役員が年2回,各営業所を訪問し実施する代表的な取り組みから,指差呼称.指で示し声に出すことで安全性の再確認を実施する1. 安全管理体制の構築

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